報せ 研ぎ澄まされていく夜。 吐く息さえも白く凍り、 刃のような空気が素肌に切りつける。 固いアスファルトに、 足音は高く神経質に鳴り続ける。 どうか、嘘であればいい。 研ぎ澄まされていく夜。 祈るような気持ちで、 願うような言葉で、 ただ、思い続ける。 どうか、嘘であればいい。