蜘蛛の巣


からめとられて尚あがくことに
どれほどの意味があるだろう

いつとは分からなくても
ずっと待っていたのに

羽を持って生まれてきたたことに
どれほどの意味があったろう

願わずとも望まずとも
生まれてきたから


「でも羽があるのなら飛びたかった」

「羽などなかったならば飛ぼうとは思わなかった」

「けれど自分で絶つのは惜しかった」


ずっと待っていた蜘蛛の巣
私の巡らせた罠、私の眠れる場所。