君へ


広い世界の中心で
その広さに怯えるように
小さく体を折って伏せる僕を

広い世界の中心で
その広さに怯えながら
小さく体を折って伏せながら
決して止まらず歩みつづける君が

叱責よりも激しく
憐憫よりも優しく
ささえてくれているのです


だから

広い世界の中心で
その広さに怯えて
君が小さく体を折ったなら

広い世界の中心で
その広さに怯えながら
小さく体を折りながら
僕は歩みつづけようと思います


けれどたとえば

広い世界の中心で
その広さに押しつぶされそうな夜は
僕は
君と
身を寄せて眠りたい